狼と香辛料 4

支倉凍砂


ロレンスとホロが寄った北方の寒村での話。
とげとげしい態度をとる若い司祭と寒村のわりに妙に裕福な村の人たち、そのからくりをめぐる話で、村の設定や解決の仕方やそれを巡るそれぞれのキャラクターなど悪くはないけれど、正直、前巻ほどではない。というか、前巻の完成度が高すぎなので、十分水準作。
いろんな点が食い足りなかったが、村人の甘えの払拭を全てロレンスのあれでケリをつけるのはちょっと拍子抜け。
ロレンスとホロの微妙な掛け合いはホロの故郷が近づいてきたせいもあって、なかなか読ませる。