ロケットガール3 私と月につきあって

野尻抱介

フランスのリエセンヌ5人組とSSAの3人が合同ミッションで月の裏側探索に乗り出す話。
もちろん面白さは保証つきなんだけど、正直、前2作に対してちょっとがっかり。
脱落組2人の扱いはないんじゃないってところとあとこれは作者の責任でなくレーベルの尺の問題なんだろうけど、短すぎる。アンヌとかマツリとかもっともっと見せ場がほしかったし、月軌道に行くまでの描写が淡白かな〜と思ってしまった。見せ場的に月重力圏からの脱出が本書の白眉で確かに面白かったんだけど、その前段階でももっとエピソードが盛り込めたんではないかなと思ってしまった。
まあ、でもこれは相当に贅沢な要求で、冒頭の飛行機のハードランディングの描写が単なるゆかりとソランジュの出会いだけでなく、後半の伏線になってるとはぜんぜん予想だにしなかったよ。
で、わざわざ新装版で出しなおして、アニメ化までするんだから続刊出るんですよね。(いや、ピニェルの続刊でもクレギオンの続刊でもいいけど)ね?